女性の正装には、羽織を着ない

2011.05.11

「羽織・袴」は男性の礼装の代名詞ですが、女性の場合は「帯つき」で、羽織は着ないのが正装です。もともと羽織は男のもので、江戸時代には女が羽織を着ることは禁じられており、深川の辰巳芸者だけがゆるされ、そのため羽織芸者の名が起こったくらいです。明治時代になってはじめて、一般の女性の間に羽織が普及しました。羽織はチリよけとか防寒のために着るもので、女の礼装としての伝統はありません。お茶の世界では、いかなる場合も羽織を着ません。たまに黒紋付の羽織姿の人がいますが、感心しない流行だと思います。よほどの年配の方なら黒の羽織姿も気品がありますが、一般に披露宴などに招かれたら、帯つきにすべきです。以上、女性のことばかりお話ししてきましたが、男性にも、最低限守らねばならないことがあります。まず洋服ですが、よほど格式ばった宴は別として、主賓か新郎新婦の縁戚者でもないかぎり、モーニングやタキシードを着る必要はありまぜん。ふつうは、ディレクタースーツか、ブラックースーツでよいでしょう。ワイシャツは、共衿でもけっこうですが、袖口は、ダブルで、白貝や真珠のカフスボタンをします。ネクタイは、派手な柄のは通用しません。略礼装の場合は、シルバーグレーか白の無地のものをつけてください。ちょうネクタイなら、黒でもよいでしょう。